
こんにちは、yutaです。
前回の「ファンダメンタルズ分析」に引き続き、今回は「資金管理」についてお話しします。資金管理は非常に重要なため、少々長くなるかと思いますが頑張ってしっかりと読み込んでください。
【キーワード】資金管理、ロット、損切り、利確、自己制御、証拠金維持率
1.適切な取引量
2.損切り
2.1.損切りの必要性
2.2.正しい損切りのやり方
3.自己制御
3.1.日の損失上限を決める
4.利確
5.証拠金維持率
1.適切な取引量
資金管理は、資産運用をするうえで最も重要な要素だと考えています。はっきり言います。資金管理ができない人はそのうち破産します。FXで、あなたが自身の資金を失ってしまうことの無いよう、資金管理に関してはしっかりと理解し、頭に叩き込んでください。
簡単な例ですが、「投資資金10万円の人が、1回あたり10万円かけて投資をして負けたら残りの資金は0円となり破産」します。もちろん、そこまで物事を考えずに投資をする人はあまりいないと思いますが、これに近いことは案外やってしまいがちなのです。
さて、FXではレバレッジ25倍(日本の業者)で取引ができますが、資金が10万円あった場合、あなたならどういう取引を行いますか?
トレードする通貨ペアのレートや流動性の具合、または(後ほど説明しますが)損切りの決め方などにより様々な答えが考えられますが・・・
「ドル円:110円の場合、最大で10,000通貨のトレード」
が適切な取引量であると考えています。
理由としては、それ以上のロットでトレードをすると、強制ロスカットまでの値幅が小さくなりすぎるからです。そうなると、相場のノイズの様な値動きで強制ロスカットが発生し、無駄に資金を失うことになります。また、ロットをあげることは効率的に利益を得ることに繋がりますが、逆に損失の増大にも繋がります。自分の資金量に対して適正でない量のロットでトレードを行うと、2、3回負けたらもう破産という悲惨なことになりかねないのでロットに関しては非常に注意が必要です。
具体的には、上記条件のもとであれば・・・
10,000通貨の時・・・強制ロスカット:102.200(780pipsの余裕)、追証発生:104.400(560pipsの余裕)
20,000通貨の時・・・強制ロスカット:107.200(280pipsの余裕)、追証発生:109.400(60pipsの余裕)
30,000通貨の時・・・そもそもポジションを持てない。(必要証拠金不足)
10,000通貨と20,000通貨と聞くと、単に取引量が2倍になっただけだから、ロスカットまでの余裕も1/2になるだけだと勘違いする方がいますが、よく見てください。
10,000通貨では追証発生までに560pipsもの余裕があったのに、20,000通貨になった瞬間に60pipsの余裕しかないという状況になっています。
ドル円が1日で100pips以上動くことなんてざらにあります。適正量を超えたロットでの取引をすると危険だということが分かると思います。
※強制ロスカットや追証発生の条件はFX業者によって異なります。今回は
DMM FX
の条件をもとに計算してあります。
2.損切り
トレードでは含み損というものが発生します。「自分が予想した方向と反対にレートが動いた場合、その時点で決済するといくらの損失が生じるか」というものです。もちろん、適切なロットでトレードをしている場合、ある程度の含み損は痛くもかゆくも無いわけですが、いつか自分が思っていた方向に動くだろうと信じて含み損のポジションを持ち続けていると、損失がどんどん膨らみ強制ロスカットになったり、資産の大部分を失うなどの致命的なダメージとなる可能性があります。
致命的なダメージを受けてしまうと、精神的に不安定になって根拠のないトレードをしてさらに成績を悪化させてしまったり、最悪の場合トレードするための資金を失い相場の世界からの退場を余儀なくされることとなります。
そもそも、トレードをやっている限り必ず負けることはあります。むしろ、勝つより負けることの方が多いかもしれません。それでも、月間のトータルで見ると利益をしっかり出している方もいらっしゃいますし、逆に勝率が圧倒的に高いのにもかかわらず、月間のトータルがマイナスになっている方もいらっしゃいます。
その差は、「損切りがきちんとできているかどうか」に尽きるのです。
2.1.損切りの必要性
「損切りができない人は死にます。」
まず間違いないので肝に命じてください。
ポジションを様々なレートに分散させたり、両建てでどちらに動いても利益が出る様にして含み益が出たら決済する様にすれば良い。と考えている方もいらっしゃる様ですが、非常に甘いです。もちろん、レートの分散も両建てもやりようによっては有効な手段になり得ます。
しかしながら、上記の様なことを常習的に行っている方の多くは、きちんとしたルールのもと実行されているわけではなく、ただ適当にポジションをばらまいておけばいつか利益になるだろうと考えているのです。両建てに関しては、どちらに動いても利益が出ますが、同様に損失も発生します。しかも、一方に動いたレートが都合よく反対方向に戻ってきてどちらも利確できる保証などどこにもないのです。
1つ利確できても同額の含み損を抱えていては、結局プラスマイナス0であり、同時に含み損を持っているという精神的なストレスがあるため、どう考えてもトレード手法としては良くないのです。
2.2.正しい損切りのやり方
それでは、ある1つのポジションを持っている場合に実際にどのように損切りをすることが正しいのでしょうか。
損切りに関しては、個々人のトレードスタイルによって様々なやり方があるため一概には言えませんが、以下では損切りの考え方の一例を説明します。
非常に感覚的ではあるのですが、10回はトレードができるように損切り幅の上限を決めます(あくまで一例です)。2回や3回は連続で負けることもあります。FXは極端な言い方をすれば上がるか下がるかの二択なのですから。しかし、10回連続で負けるということは滅多にありません。もしも、10回連続で負けたなら、それはある種のお告げというか、才能ですね(笑)
あなたの資金が10万円だとすれば、10/10=1万円が1回あたりの最大損切り幅です。
10,000通貨取引をしているのであれば、1pips=100円ですから、100pipsが最大損切り幅ということになります。記憶力の良い方であれば、「あれ?さっき、適切なロットの話をしたときに、10,000通貨なら追証発生まで560pips余裕があったはず。」と疑問に思われるかもしれません。確かに、そうです。ですが、実際には追証になるまで含み損を持ち続けるということは、致命的なダメージを受けるということですので、やってはいけないのです。
損切り幅の上限が100pipsと決まりましたので、この範囲内で、あとはチャートの節目や、MA(移動平均線)の位置、時間足や日足の高値・安値といったものを参考に決めると良いのです。
ただし、個人的に100pipsというのは大きすぎます。自分が精神的に許容できる範囲を考えて、例えば、一度の損失が3,000円までなら精神的に大丈夫だと思うのであれば、30pipsを上限と決めて損切りレートを決定するのが良いと思います。(それだけ、損切りされやすくなりますが、残る資金量は100pips失った場合よりも多いので、改めて相場に臨めるチャンスは多くなります。)
【まとめ】
・投資資金の1/10を損切り幅の上限とする。
・精神的に問題ない損切り幅を考える。
・上記の範囲内で、チャートやインジケータを参考に損切りレートを決める。
※損切りは常に20pipsに固定と決めている方もいらっしゃって、それも一つの手だと思います。
3.自己制御
トレードをしていると必ず負けることがあるということは説明しました。トレードで負けるとどうしても「次は買って取り返したい!」と思うのが人間です。しかし、冷静さを失い熱くなってしまうと損失を大きくしてしまいかねません。
3.1.日の損失上限を決める
僕がおすすめする「熱くなってしまう対策」としては、1日の損失額の上限を決めてしまうというものです。これは、各人の利益の取れ具合によって変わってくるとは思いますが、あなた自身が「2、3日あれば取り戻せるだろう。」と楽観できる程度の金額にしておくほうが良いと思います。
その日一度も勝てなかったとしても、損失が決めた金額に達したら必ずトレードを終了する。そして、リフレッシュして翌日に改めてトレードする。そのほうがメンタルの側面からも良いと思います。
これは、1日のトータルがマイナスいくらというだけではなく、「トータルするとプラスだけど、負けトレードが合計でいくらになったから今日は終了。」という風にしてしまったほうが、利益も確保しやすくなると思います。いわゆる、トレーリングストップ的な話です。トータルで勝っていても、一時的にでも負け続けると人間のメンタルは冷静さを損ねることがありますので、利益を確実に勝ち取るためにもこのようなルールを持つことをお勧めします。
トレーリングストップとは、現在のレートから指定したpips分損失方向に動いたら自動的にポジションを決済する機能のことです。FX業者により提供していたり、していなかったりします。トレーリングストップを使用すると、利益が単調に上がり続ける限りはずっと利益を伸ばし続け、損失方向に動き始めたらその時点で自動決済ということができるため、利益をできるだけ伸ばしながら確実に利確することができるため非常に便利です。
4.利確
言わずと知れた、利益を確定させる行為のことですね。
損切りと利確は密接な関係にあると思います。FXは上がるか下がるかの二択であるとすれば、色々な要素が入ってくるにしても理論的に勝率は50%です。勝ち負けが同じ数だけ発生するとするならば、「利確する金額>損切りする金額」でなければ、いずれ破産することになります。しかしながら、スキャルピングという手法では多くの場合、0.数pips~数pipsで利確します。損切りが30pipsのどうのこうのと言っていた話と全く整合性が取れていないじゃないかと思われるのも当然です。
しかし、本来勝率50%のところを、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析等を用いて勝率70%、80%、90%と引き上げていくのがFXなのです。
毎回同じだけのpipsを利確できるわけはないのですが、平均4pipsの利確ができるとした場合、勝率90%であれば4×9=36pipsなので、-30pipsの損失が10回に1回発生したとしても6pipsは利益を出すことができるわけです。
この辺りは初めから決めるのは難しいので、実際にトレードをしつつ自分の勝率や平均利確pipsを求めて徐々に調整しながら最適値を求めると良いかと思います。
5.証拠金維持率
証拠金維持率とは、ポジションを持つのに必要な金額の何%を現在自分が持っているかを表したものです。追証や強制ロスカットは証拠金維持率を基準に発生するため、自分の証拠金維持率がどれくらいであるのかを把握しておくことは非常に重要です。通常は、トレード画面に表示されています。
※ DMM FX では、証拠金維持率が100%を下回ると追証が発生し、50%を下回ると強制ロスカットとなります。また、追証が発生してからレート変動により100%を上回ったとしても、指定期限内に追加入金をしなければ強制ロスカットとなりますので注意が必要です。
計算式
証拠金維持率 = (有効証拠金 / 必要証拠金) x 100 [%]
※有効証拠金 = 残高 + 含み損益 ( + クレジット – 出金予約金額 – 注文必要金額 など)
※必要証拠金 = 約定レート x 取引量 / レバレッジ
例
資金:10万円、レバレッジ25倍、含み損益なし、取引量10,000通貨で、
ドル円を110.000で買った場合、そのレートの時点での証拠金維持率は・・・
有効証拠金 = 100,000 必要証拠金 = 110.000 x 10,000 / 25 = 44,000
証拠金維持率 = (100,000 / 44,000) x 100 = 227.27 [%]となります。
以上、資金管理についてでした。これをもって、FX入門はひとまず完結とします。今後もFXに関する記事は随時出していく予定ですので、楽しみにしていてください。では、また!
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