
こんにちは、yutaです。
以前、「フリーランスは国民年金の支払いはもちろん、貯蓄をしっかりやりましょうという話」という記事を書きました。
今回はこれに関連して、「5万円貯金するくらいなら国民年金基金に回したほうがお得なんじゃない?」という件についてお話しします。
1.会社員と個人事業主・フリーランスでの年金の違い
2.国民年金基金とは
3.貯金月5万円 VS 国民年金基金に月5万円
1.会社員と個人事業主・フリーランスでの年金の違い
年金と一言で言っても、実際にはいろいろな種類があります。また、どの年金に加入するかは、その人の働き方や立場で異なってきます。20歳以上の国民は全員が以下のいずれかに該当します。
・第1号被保険者:個人事業主、フリーランス、無職の人など。
・第2号被保険者:会社員(サラリーマン、OL)
・第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている人(会社員として働いてる夫の妻など)
そして、↑の種類別で、加入する年金にも違いが出てきます。
細かい説明は、厚生労働省のホームページにおまかせしますが結論を言うと、
会社員が国民年金と厚生年金に加入するのに対し、個人事業主やフリーランスは国民年金のみに加入します。
したがって、老後にもらえる年金に関しても、会社員は国民年金と厚生年金の2つがもらえますが、個人事業主やフリーランスは国民年金しかもらえません。
冒頭でも紹介した「フリーランスは国民年金の支払いはもちろん、貯蓄をしっかりやりましょうという話」でお話しているんですが、国民年金というのは20歳〜59歳までの40年間、約16,000円の保険料を毎月払い続けてようやく65歳から毎月約6.5万円が受け取れます。
これはもちろん大きな収入なんですが、流石に月6.5万円では生活していけませんよね。
これに比べて、会社員は厚生年金というものもプラスで入ってくるんですが、それが毎月約8.7万円(個人の所得により異なる)なので、65歳から受け取れる年金が毎月15.2万円となりだいぶ余裕ができます。正直、健康かつ贅沢しなければ余裕で生きていける金額ですよね。
このように会社員と個人事業主やフリーランスでは老後にもらえる年金額に大きな差があります。
2.国民年金基金とは
会社員と個人事業主やフリーランスでは年金額に大きな差があることが明らかになりました。このように、個人事業主やフリーランスは日頃から貯金をしていないと老後に貯金を使い果たして生活ができなくなる可能性があります。そのようなことにならないように政府に対して何かしらの対応を迫る声が高まり、「国民年金基金」というものができました。
この経緯からもわかる通り、国民年金基金は第1号被保険者(個人事業主やフリーランス)のための年金です。国民年金基金に加入することで、老後にもらえる年金が「国民年金+国民年金基金」となり会社員が受け取る年金額との差を縮めることができます。
【 国民年金基金の特徴 】
・第1号被保険者のために作られた公的な年金
・65歳から一生涯もらえる終身年金(オプション有り)
・保険料と将来の年金受取額を自分で選択できる
また、国民年金基金にはA、B、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ型という種類がありますが、詳しい説明は国民年金基金の公式サイトを参照してください。
>国民年金基金制度とは?(公式サイト)
>国民年金基金の給付の種類(公式サイト)
3.貯金月5万円 VS 国民年金基金に月5万円
本記事の本題はここなんですが、「老後のために収入の一部はちゃんと貯金しておいたほうが良いよ」って良く言うじゃないですか。確かにそれは間違いないんですが、「銀行に貯金するより、国民年金基金に回したほうが得じゃない?」って思ったんですよ。
なぜなら、国民年金基金は終身年金だから。これから計算しますが、80歳以上生きるなら国民年金基金の方が得でした。
30年間、毎月給料から5万円を銀行に貯金し続けた場合
5万円 * 12ヶ月 * 30年 = 1,800万円
つまり、30歳〜60歳まで貯金し続けると、最終的に1,800万円貯まります。今回はわかりやすいようにこれを65歳から切り崩して使っていく前提で話します。
毎月生活費に貯金から10万円を切り崩していくと、1,800 / 10 = 180ヶ月 = 15年
つまり、80歳になった時点で貯金を使い果たしてしまうことになります。
30年間、毎月国民年金基金に5万円を支払い続けた場合
5万円 * 12ヶ月 * 30年 = 1,800万円
ということで、支払う金額はもちろん貯金した場合と同じですが、この場合は65歳から毎月10万円を一生涯受け取ることができます。
つまり、5万円貯金をしていた場合は月10万円ずつ使うと80歳になった時点で貯金がなくなってしまいますが、国民年金基金に5万円払っていた場合は80歳になったとしても死ぬまで一生涯月10万円がもらえるので、長寿国の日本人にとっては明らかにお得です!
というわけで、個人事業主やフリーランスで毎月銀行に5万円貯金するくらいなら国民年金基金に5万円回したほうが老後が楽になるよという話でした。国民年金基金には様々なオプションがあるのでもちろん5万円以下からでも加入できますし、年金受給中に受給者が亡くなった場合に遺族に一時金が支払われる制度もあります。個人事業主やフリーランスの方は老後の安心のためにも加入を検討されてはいかがでしょうか。
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